〜あの仔の素顔教えて!〜
<2005年2月-@号>

Aシンコウカリド(高月賢一厩舎)の巻

 

<高月賢一調教師とシンコウカリド>

今回は東京都にお住まいのシェリルウーマンさんリクエスト、高月賢一厩舎のシンコウカリドです。

 まずはシェリルウーマンさんがこの馬を好きになったきっかけ、思い入れ&応援メッセージを紹介します。
『シンコウカリドが2005年1月に川崎競馬の高月賢一厩舎に移籍したというニュースを聞いて私は急にシンコウカリドが3歳だった頃を思い出しました。私がシンコウカリドを知ったのは皐月賞の頃からでした。今から4年前の春です。それは衝撃的な出会いではなかったものの、それ以来いつも気になる存在で知らない間にファンになり出走レースを楽しみにするようになりました。JRAから船橋競馬に移籍しそれからまた川崎競馬に移籍し競走馬として生きています。あの春のクラシックを一緒に戦ったメンバーはその後さまざまで種牡馬になった馬もいれば乗馬になった馬もいます。そんな中、シンコウカリドは戦う場所が変わっても競走馬生活をたくましく続けています。JRAから移籍後は何だか遠い存在になってしまいましたが、今でも確かに生きていて頑張って走り続けています。それだけで私は十分なほどに嬉しいです。怪我に気をつけて新しい場所でも頑張ってください。いつも応援しています。』

 




さて、彼の素顔はというと…。

<鈴木義久厩務員とシンコウカリド>

 高月先生も担当の鈴木義久厩務員も「おい」で済んでしまうから特に愛称はないとのこと。長年連れ添った夫婦のように意思疎通が自然とできているのでしょう。そんなシンコウカリドが休養先の千代田牧場から高月賢一厩舎にやってきたのは昨年末12月30日でした。船橋で左は膝裏骨折、右脚は屈腱炎になり千代田牧場で放牧。休養中のシンコウカリドと会った高月先生は形・バランス等とにかく良い彼に「仕上げる決意をした」といいます。

普段の彼は落ち着きなくうるさいやんちゃな仔で噛み癖が半端じゃない。噛んだら離さない「すっぽん」のようだと苦笑い。食欲は旺盛で食いしん坊。好き嫌いはまったくなく何でも食べるそう。取材中鈴木厩務員が食事の準備をしていると「まだ?」という顔でじーっと見つめている。

合間ににんじんをもらい二口ほどできれいに完食。食べこぼしもないけどあまり噛んでないような気もするほど早い。
食事をもらったら飼い葉桶から顔もほとんど上がらないほど。それでも今は体重が増えてしまっているので飼い葉は少なめなのだそうです。
 
苦手なのは「音」。調教中、野球の音が聞こえるだけでもテンションがあがってしまうほど。今は馬房でラジオをつけて音に慣れるようにしているそう。      
洗い場で手入れしてもらうときに鈴木厩務員を噛もうとする素振りも素振りがあり体を触られるのもあまり好きではないようです。
 
3月の復帰を目指して今は脚元に負担をかけないようゆっくり時間をかけ強弱をつけた特別メニューで減量もしつつ調整中。2月末の船橋で調教能力試験を受ける予定でその後は様子を見ながら使うそう。

高月先生、鈴木厩務員お二人から見たこの馬の印象は「とにかくいい馬。前向きな力がある。言葉には言い表せないね。乗ってみてとにかくいいと感じる」とのこと。プロにしかわからない何かがあるようです。
 
最後に高月先生からファンの皆様に一言いただきました。
「もう一花咲かせます!!」


【シンコウカリド】
牡 7歳栗毛 1998年5月7日生
父 Silver Hawk  母 ハイドロカリド(母父 Nureyev) 
通算戦績 14戦3勝 (2005年2月現在)
☆取材後のシンコウカリド

3月の船橋調教試験合格後、ダイオライト記念を回避したため前回出走から1年が経過してしまい大井マイルGPの登録ができず4月の川崎調教試験を受け無事合格。
現在5.5に行なわれる船橋かしわ記念(G1)出走に向け調整中です。