◆◇HAPPY BIRTHDAY 8月生まれ◇◆
拜原靖之騎手(3日) 栗林信文厩務員(3日) 河津裕昭調教師(6日)
河崎和博厩務員(6日) 三宅章裕厩務員(7日) 山林堂信彦騎手(10日)
鈴木長松厩務員(11日) 田島寿一調教師(14日) 伊藤剛厩務員(20日)
斉藤武夫厩務員(20日) 中原良二厩務員(21日) 小竹清一厩務員(22日)
佐藤伸一厩務員(22日) 田辺陽一調教師(25日) 加藤誠一厩務員(25日)
古澤清英厩務員(30日)


田邊 陽一 調教師

8月25日で45歳になる田邊陽一調教師。
「23〜5日は北海道のセリに行ってるから誕生日どころじゃないかもなぁ」と、お祝いは帰ってきてからのお楽しみということになりそうだ。
 晴美夫人そして結婚して11年目で授かった愛娘の澪奈ちゃんと家族団欒の温かいひと時を過ごすのだろう。
「娘は七歳になったが、可愛くてしょうがないんだよね。休みの日が合えばいっしょに遊ぶんだけどね」とお嬢さんの話になると目尻が緩みっぱなしですっかりパパの顔。しかしながら休日になると牧場周りもあってなかなか時間が取れない悩みもある。

 静岡県三島市出身。家業が魚卸しということもあって「小さい頃は板前さんになりたかった」そうだが、川崎に引っ越した中学生の時に「身体も小さいし騎手にならないか」とスカウトされたのが競馬界に入るきっかけとなった。ハイセイコーブームで賑わった競馬隆盛の頃。「厩舎に見学に行くと夢みたいな世界に思えた」と包丁をステッキに持ちかえる決意。調教師に転身する平成13年3月まで23年間の騎手生活を送った。

 厩舎開業から3年10ヶ月。忘れられないのが初勝利のことだ。「騎手時代の同期とその馬主さんが初出走初勝利をさせてあげたいと言ってくれてそのために宇都宮から入厩させたんだが番組の関係で4日目になってしまってね。この馬で勝つことができはしたがデビュー勝ちとはいかなかったのが残念だった(笑)」。同期は北海道、盛岡、宇都宮、笠松、金沢と別れているが今でも仲がいい。それぞれ騎手から調教師になった今でも相談し合うのだという。
 「馬にストレスをためさせない」「時間を惜しまない」がモットー。馬に合わせてインターバル調教を取り入れたり、入れ込む馬には調教馬場の内にある放牧場まで行ってクーリングダウンさせることもあるそうだ。緑の上のリラックス効果は大きい。
 2時半の調教開始から終わるのは10時を過ぎる。馬の状態を中心に考え「時間を惜しまない」のだ。18馬房を6人のスタッフが所狭しと働いている。その雰囲気は和やかで厩舎のムードの良さが一見でも感じ取れる。
 最近では飼料面に力を入れる厩舎が増えたが、田邊厩舎は自然主義。加工したものではなくミネラルや鉄分などすべて自然食品の中から取り込むことが一番なのだ。残念ながら企業秘密ということで詳しい内容は教えてもらえなかったが、その点にも手間は惜しまないのだという。
「そろそろ重賞タイトルがほしいね」と語るがすでに青写真はできているのだろうか。
 「去年中央の特指競走を使いにいったことで考え方が広がった。地元はもちろん、南関東の他場さらには中央コースや芝適正に合わせた選択肢でローテーションを練っていきたい」と熱い。
 
 期待のルーキー町田直希ジョッキーは親戚に当たる。「良い評判をもらうこともあって嬉しく思っている。秋山先生はもちろん、佐々木竹見さんもバックアップしてくれて恵まれたスタートを切れた。うちの馬にもどんどん乗せてやりたいね」。

2005年8月号
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