2006年3月

<川崎競馬 歳時記 3月>
平成2年3月3日。ロジータの引退式が行われ別れを惜しむファンで場内が埋め尽くされた。南関東クラシック三冠を牝馬ながらに制覇。3歳秋のデビューからわずか1年4か月で重賞8勝という偉業を遂げた。5歳春から繁殖生活入りしたが母として川崎記念馬レギュラーメンバーやカネツフルーヴ等へと血を繋げロジータ伝説は今もつづく。

 2006年2月

<川崎競馬 歳時記 2月>
平成16年2月4日。エスプリシーズの川崎記念優勝に沸いた。2分12秒8のタイムは2001年にレギュラーメンバーが記録した従来のレコードをコンマ1秒詰める破格のタイム。迫る武豊鞍上のスターキングマンを4馬身振りきる完勝だった。同馬はその後脚部不安を発症し引退。レジェンドとなったその血を伝えるべく2005年春から種牡馬入りした。

 2006年1月

<川崎競馬 歳時記 1月>
昭和25年1月25日。川崎競馬はこの日から始まった。戦災復興の気運が高まるなか6日間の入場人員は51422人。売得金は82,150,200円という盛況ぶり。当時の二階建てスタンドには所狭しとファンがあふれた。川崎競馬の前身であった戸塚競馬がその役割を終え廃止されたのは同年秋のことである。

 2005年12月

<川崎競馬 歳時記 12月>
全日本2歳優駿は南関東4場のなかで最古の重賞。その名の通り全国から生え抜きの若獅子がここで激突する。平成9年から指定交流となりJRA勢を迎えたがアグネスワールドやアドマイヤマンボ等勝ち馬はここから世界に羽ばたいた。今では年末恒例の一戦も第一回は昭和25年8月。1200mを大井のサチフサが逃げ切っている。

 2005年11月

<川崎競馬 歳時記 11月>
平成13年11月。川崎競馬と共に歴史を刻んできた外厩制度が廃止された。川崎競馬場周辺の住宅街を歩くと突如とあらわれる馬の姿。現在の小向トレセンができる以前のなごりで競馬場近くに厩舎が置かれていた。マンションが居並ぶなか、車が行き交う道路を横切る朝の名物風景を見ることはもうできない。


 2005年10月

<川崎競馬 歳時記 10月>
 祖父・山崎三郎(調教師・故人)、父・山崎尋美調教師とつづく川崎競馬界のサラブレッド山崎誠士騎手が平成15年10月27日デビューした。翌日に初勝利を挙げると一気に加速、新人離れした騎乗センスで早々に規定の50勝をクリアして減量特典を返上。昨10月には落馬事故で骨折の憂き目もみたが次代の旗頭としての活躍が期待される。


 2005年9月

<川崎競馬 歳時記 9月>
 川崎競馬の魅力の一つとして場内グルメをあげるファンは多い。3号館2階にあるタンメン専門店は二代目店主のもと、手づくりラー油を使うなど創意工夫。名物の座を継承している。パドック横の焼きそばはいつでも行列の絶えない人気店。胡椒をたっぷりのスパイシーさが人気の秘密だ。平成15年3月には1号スタンド2階にまんぷく横丁がオープンしていっそう充実。


 2005年8月

<川崎競馬 歳時記 8月>
 昭和61年8月の新緑特別では3頭同着ゴールイン。日本競馬史上初の出来事で、確率にすれば百年に1回といわれる珍事が起こった。佐々木竹見騎手騎乗のテストカチドキ、桑島騎手のアーノルドフジ、中地騎手のトランスワンスターの3頭でピタリと並ぶ横一線。ちなみにこの時4着馬もわずかハナ差入線だった。

 2005年7月

<川崎競馬 歳時記 7月>
 平成13年7月8日。佐々木竹見騎手が第10競走をラストランにしてムチを置いた。生涯成績は39092戦7153勝という世界歴代6位という金字塔。川崎が生んだ「鉄人」は前人未踏の記録を打ち立て、不屈の精神で塗り替えつづけた。平成15年には佐々木竹見カップが設立され、全国からトップジョッキーが集結して覇を競う。

 2005年6月


<川崎競馬 歳時記 6月>
 昭和54年6月。川崎競馬に女性ジョッキー第一号が誕生した。青に桃色の星を散らした勝負服を身にまとった安池成実騎手である。厩務員を経て現在は女性調教師の先駆けとして辣腕を振るっている。
 平成9年には2人目の女性ジョッキー戸川理彩騎手がデビューを果たした(15年5月引退)。

 2005年5月


<川崎競馬 歳時記 5月>
 平成7年5月7日。第一回スパーキングナイターが華々しく開幕。大井、旭川につづくナイター競馬となったが、美しくライトアップされた場内は超満員に埋め尽くされる賑やかさ。馬場内には一面に芝生が敷き詰められ家族連れの姿も見られ新たなナイトスポットとしてファン層は拡大した。平成15年には3月からナイター開催になっている。

 2005年4月


<川崎競馬 歳時記 4月>
 昭和45年に廃止されていた「連勝単式」が平成8年4月に復活。馬券の妙味を深めたが、平成13年にはワイド(拡大馬番号連勝複式)を導入、さらには平成14年より「三連単」「三連複」が登場して夢馬券が広がった。川崎競馬での最高配当は三連単883万3250円。平成14年7月12日第10競走のことで1320通り中1241番人気。4票が的中されていた。

Photo by YUKIKO OYAMADA
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