沖野耕二騎手が通算2000勝達成!
 2000勝の偉業まであと2勝を残して益田から川崎に移籍した沖野耕二騎手(河津裕昭厩舎・34歳)は12月23日5レースにおいて騎乗したフブキ号で川崎移籍後の2勝目を挙げ見事通算2000勝を飾った!

               〜波乱万丈の2002年〜

かねてから「噂」として囁かれていた「益田競馬廃止」も渦中の競馬関係者にはなかなかその実態は聞こえてこなかったという。廃止の発表から先はあっという間、8月のお盆開催を持って「休止と言う名の廃止」は決定した。
沖野騎手はその最後の開催で8勝のかため勝ちを収め「通算勝利数2000勝まであと2勝!」は益田競馬ラストランとともに大いに話題となった。
『2000勝は意識せんかったね。それよりもうこれが益田での最後のレースだと思って思い切り乗っとった。』
益田廃止後は南関東で乗りたい、と思い描いていた沖野騎手、実際に話を聞くうちにそれが非常に難しいことと気付く。
『簡単に移籍して乗れると思っとった。騎手で駄目なら厩務員として働いて又騎手を目指そうと・・・。でも実際は年齢の壁もあって上手くいかんかったね。』
馬主さんの紹介で9月21日付けで正式に川崎移籍。慣れない環境、ことに長年右周りに慣れた身体を「左周り」に慣らすのには時間を要した。『コーナーで外に膨れるし。調教方法も違うしなかなか慣れんかった』17年のキャリア、益田時代は50%に届かんばかり連帯率を誇るベテラン、ニホンカイキャロルとのコンビなどで腕を鳴らした名ジョッキーの戸惑い、そしてプレッシャー・・・。
3月には家族で川崎にお引っ越しです
 既に益田時代の後輩たちは南関東での初勝利を挙げていた。ファンはみな自分こそが「沖野騎手2000勝の目撃者」とばかりに一戦ごとに注目が集まった。実は川崎での騎乗前には福山競馬場の交流レースに参戦した沖野騎手、川崎へ単身でやってきて1ヶ月経ったホームシック気味だったとか。地元でリフレッシュをして川崎での初お目見えとなったのが11月14日のこと。『のり(御神本騎手)は上手いということは分かっとる。大(岡田大騎手)も頑張っとるけん負けられない!』川崎初勝利は11月18日、開催最終日の5レース、スフィーダ号。14戦目にしての勝利だった。さあ2000勝へのリーチがかかった!
 『左まわりを意識し過ぎていた。今ではかえって左の方が乗り易い』12月23日に通算2000勝を達成、『3角までは2番手につけて(先頭の馬には届かないかな?)と思ったら4角で前がパタッとと止まって・・・ああ、やった!と。どうにか今年中に達成出来たらと思ってたので良かった!』と沖野騎手。

続く年末の大井開催では御神本騎手騎乗の断然1番人気を抑えて大井での初勝利も挙げた。『大賞典の日でお客さんも沢山いたし嬉しかった!』
川崎での1勝、2000勝達成の1勝、そして大井での1勝、『波乱万丈の1年』(沖野騎手談)に挙げた3勝は今までの勝ち星以上の重みを感じているかもしれない。『これからは思い切って乗りたい。どんどん売り込んで顔と名前を覚えてもらわないと』2003年は積極的な年になりそうだ。
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