2004年 新春特別企画
森 彪 (もり たけし)開催執務委員長に聞く
 
 新年明けましておめでとうございます。川崎競馬の新年は元旦より始まりました。15年度( '03年4月〜 '04年3月)の川崎競馬の日程は総体的に後半勝負型に組まれておりますが、今回の正月開催は日程最大の目玉になるものでもあります。

 私が副管理者として着任いたしましたのは2003年の4月のことになります。来る前からたいへんな仕事であるということは聞いておりましたが、前任の大山さんが大ナタを振るって経費の問題などに取り組まれた後でしたのでそれを踏み台にしてどう対処していくのか、15年度は新たに何をやっていくか頭を捻ったものでした。
 率直に申しまして、2003年は川崎競馬にとってそれは厳しいものでした。ひとつにはファンの皆様の来場数の減少。ご多分に漏れず公営競技全体の売り上げ減 には歯止めが掛かりません。14年度には三連勝式を導入したことで売り上げに著しい伸びを見せておりましたが、さて2年目はとなると上積みは期待できるものではなかったと実感している次第です。川崎競馬組合としてましても精一杯取り組んできたつもりではありますが、いかんせん景気の動向には逆らえません。ファンサービスの充実、売り上げ増を目指して各方面にご協力をいただきながら努力を積み重ねています。
 2003年を振り返ってみますと、施設整備でいえば6月には場内に「キングビジョン」が、下見所に「パドックシアター」が完成し、より多くの情報提供ができるようになりました。これには全国的に注目を浴びておりまして、川崎競馬のPRとなりイメージアップにつながったものと思います。
 新たなものとしては1号スタンド4階の特別観覧席のイスを少しゆったりしたものに交換しています。もっか西側から順々に替えている段階です。
 今年は7月に新札の流通もありますので、新札対応として機械をすべて直さなければならない。ゆくゆくはナイター設備も更新していかねばなりませんし、頭の痛いところです。

 番組面では、今年も2月の川崎記念前日に「佐々木竹見カップ・ジョッキーズグランプリ」を第2回として実施し、全国から上位騎手を招待して、ヴィクトリーチャレンジ(2100mB3C1選定馬)とマイスターチャレンジ(1500mC2選定馬)のトータルポイントで競っていただきます。昨年12頭だった出走枠を14に増やすことを検討しています。JRA2名、他地区7名、南関東4名、開催執務委員長推薦1名という構成です。
 また中央競馬との交流戦は、さらに増やしていこうと考えています。中央、地方間では全国レベルで連携強化に向けて方向性を探っているところです。
 ナイターについてですか? 川崎に関しては一年間を通してナイターというのは施設・環境面とも条件的に実現は無理ですから、16年度も現状に沿うことになるでしょう。

 ファンサービスとしては、少ない予算の中であの手この手を考えてやって来たつもりですが、今年はどこにポイントを絞るか。もちろん私からアイデアを出すこともあります。いいアイデアがあればすぐやる。とにかくすぐやる。この姿勢で取り組んできました。効果があるなら経費が掛かるのは仕方ありませんが、できるだけ掛けずにやる。効果がなければすぐやめて次に回す。この姿勢で今年も引き続きやっていきたい。先日も正月の開催に向けて和服を着たキャンペーンガールが各新聞社を回りました。ある新聞社では川崎からPRに来ると待ちかまえていたら川崎競馬だった。てっきり川崎競輪かと思ったと。他の公営競技ではよくあることでも競馬の主催者がPRに回るのは珍しいことだったようです。
 各部署からヒアリングをしまして、その中から新たなアイデアがあればどんどん取り入れていきます。斬新なアイデアが出てくればすぐにでもやりますよ。

 新春の川崎競馬では「初夢見るなら川崎競馬!」をキャッチコピーに、ファンサービスでは元旦の先着3000名様にはカツマルくん紅白まんじゅうをプレゼント。お正月ですので和服での来場者にはカツマルくんのぬいぐるみをプレゼント致します。2日には先着3000名様にカツマルくんの根付け、3日は3000名様にオリジナル干支フェイスタオルを用意して、ファンの皆様とご一緒にお屠蘇気分を味わいたいとお待ちしております。
 川崎競馬は近代競馬発祥の地です。地方競馬の置かれた状況はどこも厳しいものですが、川崎競馬は絶対に廃止しません。このご時世ですからいろんな憶測も飛ぶでしょうが、川崎競馬の灯は消しません。2004年の川崎競馬もよりいっそう楽しんでいけるよう一丸となって総意努力をしてまいりますので、今年の川崎競馬もよろしくお願い致します。たくさんのご来場をお待ちしております。
2004年1月1日
ホームに戻る