吉原寛人騎手インタビュー
――1月17日から南関東で騎乗!――

金沢競馬の吉原寛人騎手が、17日の船橋開催から期間限定騎乗を開始しています。
騎乗期間は3月18日までの2ヶ月。
期間限定騎乗中の所属厩舎は川崎の内田勝義厩舎となります。


2005年に若干22歳で金沢競馬リーディングジョッキーとなってからは5年連続でリーディングを独走しています。
2009NARグランプリではベストフェアプレイ賞を受賞するなどその活躍はもはや全国区。
期間限定騎乗に期間限定騎乗に向けての意気込みなどをインタビューしてきました。(インタビューは2010年12月11日)


 まず、簡単に吉原寛人騎手の簡単なプロフィールをご紹介しましょう。
吉原 寛人騎手は滋賀県出身の現在27歳。金沢競馬の宗綱泰彦厩舎所属。
勝負服の柄は、胴赤・黒縦じま、袖青。
2001年4月デビューで、通算成績は5,973戦 1,196勝(2011年1月5日現在)。


―――  まず最初に、南関東4場の中から川崎を希望した動機を教えてください。

 大井と川崎のどちらを希望しようか悩んだのですが、何度か佐々木竹見カップに招待していただいて親近感がありました。それが決め手で川崎を選びました。


――― 川崎競馬場、コースの印象はどうですか?

 川崎と聞いて、真っ先に思い浮かぶのは佐々木竹見さんですね。あの数字は偉大だなぁと。コースは3コーナーのカーブがきついと言われていますが、3コーナーだけでなく1コーナーもきついですね。そのため仕掛けどころが難しいし、コーナーでは(騎乗していて)重心の入れ具合に気を付けています。


――― 吉原騎手にとって、南関東はどんなイメージがありますか?

 騎手も馬も多い地区だけに、争いが熾烈というイメージがあります。金沢だと個々の騎手の癖や馬の癖も把握していますが、南関東は未知の環境なので、騎手も馬のことも分からないことだらけ。そのような環境の中でレースに騎乗し、馬の能力を引き出し、レースを流れなどを読んでいかなければならないため、一戦一戦が勝負ですね。僕にとっては一戦必勝という感じです。
 船橋はJBCの日にエキストラ騎乗で勝ち、大井はSJT当日のエキストラ騎乗で勝った。大井は初騎乗での勝利でした。この2場はいいイメージがあるのですが、川崎ではまだ勝っていないんです(佐々木竹見カップでの2着が最高)。南関東では浦和だけまだ騎乗したことがないので、騎乗できる機会があれば、楽しみにしています。


――― 南関東で注目している騎手、意識している騎手はいますか?

 御神本騎手ですね。上手いし、フォームがぶれない。しっかり見て勉強します。同じレースに騎乗して勉強したいです。


――― 現在、1175勝(12月11日のインタビュー日時点で)で、1200勝までもう少しですが…。

 もうすぐ金沢もシーズンが終わってしまうので、金沢での(1200勝)達成は難しいかもしれませんが、できるだけ勝ち鞍を積み重ねて、ぜひ川崎で達成したいですね。


――― 今までで、思い出の馬やレースがあれば教えてください。

 やはり、デビューした年に騎乗したトゥインチアズですね。初めての中央遠征で勝つことができましたし、この馬のおかげで名前を売ることができ、僕自身、大きなアピールになった。自分を大きく変えてくれた馬です。この勝利が、金沢所属馬と金沢所属騎手にとって初めての中央での勝利だったということは、後から知りました。大きな仕事をしたということを知ったのは、後からだったんです。


――― これまでの騎手生活を振り返ってどうですか?

 デビューしてから3年目ぐらいは、迷ってばかりでした。中途半端なレースばかりで、取りこぼしも多かったです。重賞でもいい馬に乗せていただきながらなかなか勝てず、2着ばかりでしたね。JRAの森先生に声をかけていただき、海外で騎乗する機会を与えていただきましたが、馬の作り方や乗り方など、大きな影響を受けました。オーストラリアでは20の競馬場で騎乗しましたが、どこへ行っても知らない馬と騎手ばかり。そういった環境だったので、コースの違い云々を言ってられないし、一戦一戦が勝負でした。海外で騎乗することで、広い目で物事を見れるようになりました。この貴重な経験が今に生きていますね。年数をかけて培っていくものもあるので、日々勉強です。
 今年の7月、騎手候補生実習の特別講師として教養センターに招待されましたが、教える側である以上、培ったものができていないとダメだし、それを(候補生たちに)自分の言葉で伝えていかなければいけないと感じました。騎手交流競走に招待されるようになってからは、金沢で騎乗している時でも、「全国の騎手と戦っているんだ」ということを念頭に置いています。


―――同期の活躍などを見て、どう感じますか?

 尾島君(笠松)はマルヨフェニックスでけっこう外(=他地区)で勝ってますね。そういうのを見ると、僕も外で勝ちたいなぁと思います。ほかにも三村君(福山)など同期の活躍は聞きますが、自分は自分ですから。同期だからといって、あまり意識はしていないです。


――― 2011年はどんな年にしたいですか?

 まだ、騎手交流競走で優勝したことがないので、来年こそは優勝したいです。今までは惜しいかまったく振るわないかのどちらかしかないので、来年は優勝します!


――― 最後に、期間限定騎乗期間中の意気込み、豊富をお願いします。

 期間中、2ケタは勝ちたいですし、4場すべてで勝ちたい。重賞も勝ちたいです。2ヶ月という期間は、長いようで短いので、悔いのないようにやりたいです。南関東は毎週競馬があるので、競馬に集中するにはいい環境だと思います。この2ヶ月を、騎手人生を変える転機にしたい。「川崎に来てよかった!」といえるよう頑張ります。


――― 吉原騎手、お忙しいところをありがとうございました。

 
すでに17日の船橋開催初日から騎乗している吉原騎手。
その手綱さばきにご注目ください!

 なお、騎手紹介式は次回川崎競馬初日の1月24日、第7レース終了後にウィナーズサークルにて行われます。



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